よわいめ|ヨワイメ

同時代カルチャーをレビューするブログ

11月4日のいろいろ。

松屋銀座の7Fのギャラリーで「工芸批評展」を観てから、東京駅に戻って、ステーションギャラリーで「辰野金吾と美術のはなし展」を観た。辰野展は、いつもの逆に導線が作られていて、新鮮だった。多分有名なのだろうけど、彼が工部大学校で絵画科と彫刻科で使われていた石膏像が破棄されそうになった時にそれを守った話は初めて知った。工芸はフェミニズムや生活工芸の観点から最近、再評価が始まっている。僕もセントアイブスを調べる中で、バーナード・リーチ濱田庄司に関心を持っているので、現代工芸はやんわりと目を届かせておきたい。いまいち、好ましい工芸批評や評論がない気がするのだけど、実態はどうだろう。車内で発表用に、60年代手前のブラジルにおいて政治性を欠いた空虚な抽象絵画に対抗する形で、組織されたNeo-Concrete Movementの代表的な作家Lygia ClarkとHélio Oiticicaのテキストを読む。今で言えば、コンセプチュアルアートや「環境芸術」の起源に置かれる2人。

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帰宅後は、週末のハラルド・ゼーマンのレクチャーに向けて、いくつかキュレーション関連の書籍を読む。そして、絵本作家のきくちちきさんの「しろとくろ展」のレビューらしきものを書いて、寝る。

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