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セカオワと道化師。何もないからこそ「笑う」①

セカオワ 幻の命 ピエロ 道化師 スノーマジックファンタジー SEKAINOOWARI 笑い

SEKAINOOWARIは高校生の頃からファンというかセンスのいいバンドだなって思ってる。ある人は、あんなの厨二病じゃん。とか「思春期ボーイ&ガール」だけが対象の、つまりはイタイバンドだよね。とかよく言う。歌詞や深瀬くんの人生を表面的になぞれば、そう思うのも仕方ないけど、これだけ人気のある理由はもう少し深いものがあると思う。

厨二病的なバンドなら、星の数ほどいる。でもほとんどはアマチュア止まり。だとしたら、いわゆる厨二病的バンドの中で圧倒的にトップにあるsekainoowariと他のバンドを分けるものは、なんなのか。


SEKAI NO OWARI「スノーマジックファンタジー」 - YouTube

 

ヒントはあの「ピエロ」にあると思う。道化師。あのDJLOVEの笑いにあると思う 

僕の言葉は中央線に揺られながら、楕円形な文章だけど、こんな感じだと思う。

深瀬慧の青春時代の空虚さを震わせ、その無から有を生み出すとする時に、あの道化師的な笑いが背後に必要なのだ。DJLOVEのピエロの仮面は、深瀬の青春時代の何もなさ、その何もない時代の底辺から生まれる笑いの仮面なのである。

孤独であることは、私のその外側に永遠の空白が広がり、声を発する相手さえ得ることができない状態である。暴力の対象さえ見出せない。脱力された、中空構造の、私は、空っぽの器。満ちることのない器は静謐に重力に引き寄せされ、孤独の砂漠の中へ、あるいは人間関係という地獄の深い所へ堕ちてしまう。いつかはあの世。しかし深瀬の空虚は、少々厄介にも、地獄まで堕ちることもできない。

ただ純粋なる空虚のままに、白紙のように生まれた私は、そのままであることができない。色づき、汚れ、沁む。人はそのまま綺麗とも汚いとも言えない色に、個性的とも言えるような色になっていく。


sekai no owari - 幻の命 (환상의 생명) - YouTube

でも深瀬はできない。ある時から、私の色は脱色されていってしまった。中学生の頃からかもしれない。確かに、私が染め上げた、その時点でも何とも言えぬ代物に、出来上がりつつあった、私は、急速に白濁し、真っ白な布へと変わり始めた。純白のウェディングは美しい、一瞬であればこそ、美しい。生まれた瞬間のみでこそ、純白は美しいのだ。潔白な真っ白な存在であり続けることは、なんて不気味なこと。もはや白濁しつつある私は、人間性をも持ち合わせることができない。

幻の命はまさにそんな深瀬を象徴するような一曲だと思う。

「何もない」からこそ、ピエロは笑う。

 

 

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 予想以上に長くなりそうなので、また書きます。