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「たかが世界の終わり」

グザヴィエ・ドラン「たかが世界の終わり」を観た。冒頭からいくつかのモティーフが短時間で現れては消えるを繰り返す。機内、帽子を被り、顔を隠しているルイの正体を暴こうとするかのように、子供の手は何度もいたずらを仕掛ける。タクシー内、ルイの背後…

モランディ、岡田温司講演、兵庫県立美、メモ

磨製石器のような上部の窪んだ白い板が示される。シャーラーという写真家が撮ったモランディのパレットである。わずかな濃淡を持つ白と縁部には赤と青がくすんでいる。限られた色彩とフレスコ画にも用いられる顔料の作り上げる芸術。ピカソよりも少し若いそ…

2016年映画ベスト5

2016年も早いもので、残り一週間ほどになってしまったので、このあたりで、今年の映画ベスト5をまとめてみる。ちなみに今年劇場で観た映画は以下の通り。 一月ブリッジオブスパイザ・ウォークサウルの息子ブラックスキャンダルロイヤル・コンセルトヘボウ二…

山田正亮展(1)

東京国立近代美術館で開催中の山田正亮展。 東京国立近代美術館で山田正亮展。平日午前の美術館はすばらしい。 pic.twitter.com/HU7nm1QYuL— みなみしま (@muik99) 2016年12月21日 山田正亮のアトリエ。左のWork Dに属する作品はほとんどパレット。 pic.twit…

マリメッコと強制収容所

Bunkamura マリメッコ展へ足を運ぶ。図版・デザインよりもファッションの実用性、それも体型、ユニセックスだけでなく、障害者まで誰もが着られるような意味での実用性が理念として提示されていて、そのあたりにきわめて北欧社会民主主義的、福祉思想が読み…

2016年 鑑賞 映画

一月ブリッジオブスパイザウォークサウルの息子ブラックスキャンダルロイヤル・コンセルトヘボウ二月オデッセイスティーブジョブズ三月マネーショート家族はつらいよ四月スポットライトレヴェナントアイアムアヒーローズートピア五月64前編海よりまだ深く六…

山田正亮展に向けて。

東京国立近代美術館で開催中の山田正亮展のために、参考図書として、『ART TRACE PRESS』 2012年 2月号 を購入し、松浦寿夫氏の小論を読んだ。 ART TRACE PRESS〈02〉 作者: 松浦寿夫,林道郎 出版社/メーカー: ART TRACE 発売日: 2013/01 メディア: 単行本 …

排除アート?

最近批判されがちの排除アートだけど、路上生活者やアーティストは常にそのような公権力を笑い飛ばし逆利用するアイデアを提出することが仕事であったはずなので、それを排除アートなんてけしからんと頑固に主張してる人の方がぼくには怖かったりする。石の…

國學院 スプツニ子! 実況感想 12/16 

スプツニ子!さんご登壇。瀬戸芸「豊島八百万ラボ」と神話学をつなぐプレゼンテーションと鼎談。 pic.twitter.com/jdoNFT8KRV— みなみしま (@muik99) 2016年12月16日 プレゼンを拝聴しながら、スプツニ子!さんは「発想を実現化するプロ」といった印象。しか…

いつかの日記

吉祥寺のジャンク堂の建築コーナーで「今和次郎と考現学」という薄めの本をぱらぱらと眺め、手に取り購入しようとすると、ある本が目に留まった。和辻哲郎の「古寺巡礼」だ。和辻哲郎が奈良付近の古寺を回り、その印象を記したものである。おそらく自宅にもB…

威嚇したり、そのまま可愛い空に、幾つもの固有名詞に、さりげなく見る、昨夜の映画館の姿は、深夜真昼間に起こる、交通事故。確率の計算は、昨日から道をあるいは、僕はクマ。てくてくとキムギドク。蒼々たる面食い少年は、性行。する前に、目隠しの赤ん坊…

あれのあれシリーズ2

うんざりするほど、小さな、掃き溜めの、仕事は、いくらもらっても、覚せい剤には変わらない。刺激的な、談話も。なくなる人の弔いもすでに、済ませては、なのでトイレットは静かに、輝いている、磨いているからだ。なぜなら、戦争が戦争戦争しているからだ…

あれのあれシリーズ

てか、あれだって猪瀬さんも、嘘なんかついてないって、友達もいないし、当てもない、お金をないから、牛も、いっぱいもってない。みんないいですか、草原の中で一人、泣いている、アジトの位置も、グーグルにバレテンダッテ。知ってると思うけど、今どき展…

ボケの逆襲(大学一年時のレポート)

ボケの逆襲 ボケに裏切られ、ツッコミそして僕らが負けるのである。村本の私生活に見られる破天荒というよりか、「クズ」とも呼ばれる、Twitterでしばし炎上を巻き起こす、彼の言動、ファンに手を出す、などのエピソードに翻弄されているのは明らかにツッコ…

上野動物園

上野動物園 午前9時過ぎに、家を出た。蔦屋の準新作DVD三作を2日の間延滞していたので、それを10時の開店とともに返却し、自由な木曜日を過ごそうと計画し、僕はそれまでの一時間を福生市内で潰すことにした。家から徒歩で3分のひふみ公園にはまだ雪が残…

灰色のいつかの日記

起きても、授業に行く気がせず、布団に包まり、何度も鳴り響くアラーム音を何度も停止した。やる気が起きないのではない。やる気の向かう方向がずれてしまっているのだ。ただその向うべき方向が明らかかといえばそうでなく、僕は考えるたびに、途方に暮れて…

パリの思い出。

パリに来て、三日経つ。ミュージアムパスを利用して、いろいろな美術館に行った。ルーブルオルセーオランジェリーから始まり、ピカソ美術館まで。明日はクリュニー中世美術館、ロダン美術館、パンテオンに訪れる予定だ。短時間の間に、大量の世界的な遺産と…

モランディ論2

第4章 顔と瓶 本章では周縁的な作品として扱われることの少ない自画像と貝殻の作品に目を向ける。自画像に関しては、晩年になって、モランディ自身が初期の自画像を破毀するという一種の事件や1930年を最後に人物が描かれなくなるという事実がある。貝殻を描…

モランディ論

第3章 平坦さの系譜 本章では、主にモランディの風景画について考察する。静物画家という一般のイメージとは裏腹に、モランディは意外にも多くの風景画を制作している。作品数から言えば、1944年までに描かれた静物画の数は、風景画よりもわずかに多いだけで…

『この世界の片隅に』評。手始め。

映画『この世界の片隅に』は実のところ語るべき部分が多すぎて、どこから手をつけていいのか分からない。が、ひとまず、手近なところか右手を伸ばしてみたい。 タイトルが意味するところに拘泥するのは避けたいが、「片隅」に触れないわけにはいかない。大雑…

2016.5.3

今日は風が強い。 先週から火曜日は外大に行っている。 松浦寿夫さんの授業を受けるためだ。 ジャック・タチやゴダール、そして都市論など。 テーマは多岐にわたる。 やはり表象文化系の言葉の使い方には惹かれる。 フランス語系の人も描写が上手い。 小池先…

なんというか、なんというか

起きてもやることがない。洗濯も食事もテレビも。やりたい。したい。という欲が全く失せてしまったみたい。朝食を食べ、着替え、家を出る。楽しみがない。毎日生きていることを示すことのできる最低限のことだけを蓄積し記録していく。最低限のことに何か彩…

「たけくらべ」朗読

東大本郷での日本文学全集出版記念の講演会 http://t.co/iyMRoaxTfL に行った。川上未映子さん人気なのか男性はもちろん女性も半々ぐらいで大学生から結構なご老人(後に割と厄介)まで、、、面白い空間でした。 1部の川上さんの「たけくらべ」秘話と朗読は…

桜の樹の下には屍体が埋まっている:フォックスキャッチャー

12時起床。昼夜が逆転しつつある。昼が主人公で夜は何役だろうか。昼の太陽は性欲を干からびさる。太陽の陽は恥の文化を育む。昼には昼の役目があって、同時に夜には夜の役割がある。昼には昼の私がいて、夜には夜の私がいる。互いに抑圧しつつ、互いに発…

ワタリウム 2015.2.12

以前に受付まで行って人の多さを見て諦めてシュタイナー教育に関する本を一冊購入して引き返したきりになっていたワタリウム美術館の「ここより北へ石川直樹+奈良美智展」を観てきた。木曜の午後2時、人はまばら。二人組の韓国人旅行者と若者がぽつぽつと…

一人で静かに。

一人でいることが出来ない。騒がしい音楽や動画で、耳を満たしていないと、孤独に耐えられない。一人で夜空を眺めたことを覚えているだろうか。音楽は素晴らしいと皆が声を揃えて言う。ある動画は抱腹絶倒だと、忽ちに共有されていく。皆孤独になることを恐…

一番初めに好きになろう。

僕はみんなが知っているものには興味がないし好奇心が湧かない。知っているのならみんなに任せればいいし僕の出る幕はないと思ってしまう。僕の役目はみんなの視界にまだ入っていないものを視界の中に入れていくことで僕はそこに好奇心が湧く。この僕の物事…

中島みゆきかと思ったら、「あと1センチの恋」でした。

中島みゆきの縁会のライブ映像を映画館で観てくるはずでした。 中島みゆき「縁会2012~3 劇場版」予告編 - YouTube チケットを買うまでは、特別料金2500円を払ったまではよかった。7番シアターに入って、B8席に座って、予告は終わった後に、中島みゆきが始ま…

最近のある1日の日記

ワタリウム美術館に行った。ちょうどその日は、石川直樹さんと奈良美智さんのトークがあったせいで、受付の前に長蛇の列。そもそもワタリウム自体小さいのに、こんなに混雑していたら、ゆっくり見れないので、展覧会は諦めて、地下の本屋を物色。庭園の美術…

「笑う」ための生命論 <セカオワ論②>

敗戦直後、日本人は一番笑った。 何も無くなって見通しの良くなった目の前の景色と、空っぽになった胃袋。全てが空になった時に、人は空虚の底から、その全体を震わせるように、からからと笑う。敗戦後の日本には響き渡るだけの空白がどこもかしこにあるのだ…

セカオワと道化師。何もないからこそ「笑う」①

SEKAINOOWARIは高校生の頃からファンというかセンスのいいバンドだなって思ってる。ある人は、あんなの厨二病じゃん。とか「思春期ボーイ&ガール」だけが対象の、つまりはイタイバンドだよね。とかよく言う。歌詞や深瀬くんの人生を表面的になぞれば、そう思…

人に向かって話してこそ、生命。

話し言葉と書き言葉。同じ言葉にも二つあるということだ。同じ言葉を話すのか、書くのか。二つの方法は結果として、異なる作品になり、異なる意味を生むことになる。 独特な味を魅せる小林秀雄の講演集はやはり、他の評論集とは異なる意味が立ち上げっている…

心地の良いラジオの時間を

TBSラジオを聴いている。荻上チキさんの番組だ。ホロコーストについて、東大の先生が深く話している。平易だ。でも心地よいストリーム。 ラジオって不思議な魅力をもっている。村上春樹さんの小説にはラジオから流れるような音楽がよく似合う。 ざあざあの大…

表現の自由の前に、爆発的な笑いを ユーモアを

シャルリを巡る表現の自由の問題は、思考のレッスンにちょうどいい。一連の事件は私たちの生とほとんど不可分な表現について本質的なことを問うているからだ。他人の尊厳を傷つけてはいけない。他人が信仰するものを侮辱してはいけない。此の他にも社会には…

第三世界はベイマックスが救う

前の記事でベイマックスについて思うこと書いたこと、もう少しシンプルな図式で説明できる気がしたので、また書きます。 ベイマックスは遅すぎる感性!? - 僕はtwenty ベイマックスは遅すぎる感性!? - 僕はtwenty 「ベイマックス」 『ベイマックス』予告…

ベイマックスは遅すぎる感性!?

「ジミー 野を駆ける伝説」を観てきた。 日曜だし、チケット売り場は混んでいたので、客席も結構埋まってるのかなと思いきや、18時10分の回だったけど、客は4人。みんなアオハライドとベイマックスに夢中みたい。ちなみにベイマックスは安定のピクサークオリ…

今日、あなたの朝食は、あの日の朝食

阪神淡路大震災から20年、つまり僕が生まれてから、20年。 過去の映像でしか、高速道路が曲がったのは知らないけど、 先生の話でしか、朝早く朝食の準備中に亡くなった方が多いことは知らないけど、 書かれた本でしか、1995年に日本が変わったことは…

玉置浩二とマラドーナ。

最近、玉置浩二さんにハマってる。圧倒的に歌唱力があるのは、皆さんご存知だけど、なんというか存在がキラキラしてるよね。動画でも、それが伝わるんだから、生はもっとキラキラしてるんだろうね。 雅-MIYAVI-×玉置浩二 愛なんだ - YouTube なんでキラキ…

友達とその彼女の隣で、ひっそりサイコパス観てきた。

サイコパスを観てきました。金曜の午後6時だからなのか、それともサイコパス人気なのか分からないけど、結構お客さんは入っていて、いい感じに映画館の雰囲気が感じられました。ただ上演直前に、僕の隣の席に同じサッカークラブに通ってた友達とその彼女が…